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兵庫県神戸元町トアウエストにある日本のお酒(日本酒、焼酎、泡盛)と炭火料理のお店

報告

2022.11.14

鹿児島焼酎研究 一日目 大和桜酒造株式会社

いざ鹿児島焼酎蔵へ!
鹿児島焼酎研究!ずっと訪問したかった焼酎の酒蔵さん。
2022年6月。この旅では國酒Bar Japoで大活躍している焼酎の蔵にお伺いしてきました。
 
一日目は、鹿児島のいちき串木野にある嘉永年間(1848~1854年)創業、大和桜酒造株式会社!!杜氏の若松鉄幹さんにご案内いただきました。
 
 
音楽が好きという共通点からお会いする前から親近感をいだいていましたが、ご対面後も以前からお知り合いだった(?!)かのような感覚にさせてもらえる、、そんな気さくなお人柄がとても魅力的な鉄幹さん!
 
焼酎づくりは、手造りに拘り、ほとんどが鉄幹さんが担われています。
ドラムのない大きな釜での洗米にはじまり、芋の洗い・芋切りもご自身で丁寧に目視で見極め!
・・・え!芋大量やで・・・
 
「手造り」とは、どえらい重労働です。(爆)
芋焼酎のラベルにある表記はちゃんとした条件をクリアしないと表記できないものも多くあり、「本手造り」「手仕込み」もそのひとつ。まさしく大和桜さんは「本手造り」の表記ができるつくりをされている蔵なのです。
「朝起きるところから始まる」、つくりてのモチベーション
「グッドいも〜ニング」
「焼酎づくりは僕が朝起きるところから始まる」
ニコニコしてお話しされながらも、いかに毎日真摯に向き合ってこられたか、つくりてのモチベーションの継続がいかに大事かがこの言葉に詰まっているように思えました。
鉄幹さんがいなきゃ、つくらなきゃこんな美味しい焼酎はできあがらない。
大和桜は関西でも取り扱っている飲食店が増え、見かけると嬉しさと安心感がこの上ないです。ジャポでも飲むたびに大和桜ってこんな美味しいねんな、、って何度も痛感してきました。
そしてこの焼酎を鉄幹さんが作られていると思うととんでもない日々の集積を感じます。。
 
毎日の繰り返しが何周もして、日々のつくりや気づきがこの焼酎に表れていると思うとなんて贅沢なものを日常飲めるねん。。と。
まだ飲んでいらっしゃらない方がいるのであれば、知ってほしいに決まっている。
素晴らしいものが敷居が高いものでなく、日々嗜めるものとして身近にある。いやいやいやいやいや、すごいってば!!!!
 
大和桜酒造の酒づくりについては、我々が分かりやすいよう音楽に例えてお話してくださりました。
繊細な手仕事と効率を考えた機械仕事、両方存在しますが、
「両方ある、でもアナログをとる。それにはワケがある。」
鉄幹さんが気さくにお話ししていただく中で、要所要所にぶっ刺さってくる一言一言。
 
「重くつくって軽くうる」
この言葉に感動でした。
そして鉄幹さんの推奨する飲み方として「コーラ割り」という選択肢にも驚きました。
作り手である酒蔵さんがオススメしてくれる飲み方は、飲食店として純粋にめちゃくちゃ興味があります。
飲み方の幅広い提案を酒蔵さんが推奨してくれる嬉しさ。自由にしていいよって言ってくれているような気もするし、飲み方に揺さぶられない焼酎自体の本来の良さやタフさも感じます。
 
以前鉄幹さんがイベントで出店をされていた時の炭酸割り・ソーダ割りの方法が「前割りにボンベ持参」(!)という発想に脱帽、「そこまでやる!!」と心の中でツッコみました。焼酎の良さを保ちながら美味しくいただく徹底っぷりが最高です。
 
一昔前はソーダ割りさえあまり無かったようですが、最近では最初の一杯のビール代わりに、最後のシメにさっぱり、という感じで「焼酎ソーダ割り」の人口がかなり多くなってきました。
時代と共に「飲み方」もじわじわと変わってきているようです。
素晴らしいつくりを経て出来上がった「誇るべき日本のお酒『焼酎』」としての風格を保ちつつ、近年の食文化の変化や時代の変化にも柔軟に対応する、、、ってすごいことです。
 
鉄幹さんが勧めるその飲み方には、「スパークリングのような焼酎」「海外向けの焼酎」「焼酎を海外向けに」というより、「焼酎をもっと広く」という前向きなイメージが伝わってきました。
焼酎の可能性を感じて、これからがワクワクします。
 
そして焼酎が海外で注目されつつあるリアルなお話を聞けたことも、これからのヒントだと思っています。
 
 
最後はパラゴン(スピーカー)があるJAZZ喫茶に連れて行ってくださいました。
最高の思い出と共に一日目が終了!
 
毎年のように行きたいし、蔵のお手伝いもしてみたい、、、日々重ねるとお話ししたいことがどんどん増えてきます。
お店として日々のことをやりながらまた伺える日を楽しみにしています^^
大和桜酒造株式会社、杜氏若松鉄幹さん、大変貴重なお時間いただき、本当にありがとうございました!!!
 
※お父様の自作蒸留機の前にて
大和桜酒造株式会社
創業嘉永年間(1848~1854年)
〒899-2101 鹿児島県いちき串木野市湊町3丁目125番地
公式サイト www.yamatozakura.com
INSTAGRAM @yamatozakura